反原発自治体議員・市民連盟

日本原電本店前抗議行動(1月13日)の報告

1月は例外で第二水曜日の13日に日本原電本店への抗議行動がありました。原電本店の住所は上野5丁目。御徒町駅と秋葉原駅のほぼ中間点、線路から50mメートルほどの住友不動産秋葉原北ビル内ですが、看板は出ていないので普通には分かりません。玄関から覗くと、受付が見えます。受付の女性が座っている場所に、「日本原子力発電」と書いてあります。今回も、『止めよう!東海第二原電 首都圏連絡会』と共に『反原発自治体議員・市民連盟』も申し入れ書を提出しましたが、原電はあいかわらず申し入れ書を受け取りに出てきません。玄関脇に机と文鎮(カボチャ型)がおいてあります。コロナ感染症がいいわけですが、東京電力と関西電力では担当者が受け取りに出てきますし、九州電力と東北電力は小さな応接室?で担当者が話を聞いてから受け取ります。
 先月は雨だったので、屋根の下に置いてある机の前まで行って申し入れ書を読み上げました。敷地に踏み込むとガードマンが飛んできて、「私有地ですから」と排除されるのですが、さすがに申し入れ書を読み上げている時は黙っていたので、今回も机の前まで行って読み上げました。中で原電の関係者がこっそり様子を見てるのが分かります。
 2月は3日(水)、3月は11日(水)に抗議行動を予定していますが、原電が出てきて申し入れ書を受け取る日がくるでしょうか? なお、毎回、申し入れ書には切手を貼った返信用封筒を添えてあるのですが、五回の質問に返事がきません。封筒はどうしたのでしょう。同じ日に、東電にも申し入れ書を提出していますが、こちらは毎回、回答が送られてきます。

日本原子力発電株式会社取締役社長 村松 衛 様

コロナ感染源となる工事と老朽原発の再稼働を止めるよう求めます。

               2021年1月13日
               反原発自治体議員・市民連盟
               (共同代表)
                 佐藤英之岩内町議会議員・野口英一郎鹿児島市議会議員
                 福士敬子元東京都議会議員・武笠紀子元松戸市議会議員

 最近明らかになった以下の事実から、改めて日本原子力発電(以下原電)に、東海第二原発の再稼働工事の中止と2022年12月をめざす再稼働を中止するよう求めます。
 第一に、原電は12月9日、東海第二原発の再稼働準備工事中の作業員が、新型コロナウイルスに感染したと発表し6人を自宅待機にしています。私たちがこれまで危惧していた事態が起こりました。茨城県では,1月8日に過去最高の127名が感染し、成人式なども中止しています。原電は、政府が隣接する一都三県に出した緊急事態宣言に応え、首都圏から作業員を集め、最も密になっている再稼働工事を直ちに中止すべきです。
 第二に、12月14日と15日、原子力規制委員会は、敦賀原発2号機審査資料書き換え問題で、原電本店への立ち入り調査を行いました。調査に当たった規制委の担当官は「原因分析の土台となる経緯や事実関係に不明確なところがある」とし、改めて原電に再調査と年明けの報告を求めました。しかし、原電副社長は「改ざんの意図はなかった」と言い訳し、反省の姿勢を示していません。原子炉建屋直下の断層が活断層かどうかの判断に関わる地層の観察記録をこっそり書き換えたことを未だ正当化しています。また、この間、私たち電力利用者が不安を抱く疑問に回答しないのは、電力会社では原電だけです。このような不誠実な事業者に、危険な原発の運転を任せることはできません。
 第三に、12月4日、大阪地裁が大飯原発3・4号機の国の設置許可を取り消す判決で、原発が想定する地震の最大の揺れを示す「基準値震動」について、「原子力規制委員会の判断に看過しがたい過誤・欠落があり、設置許可は違法」と判断したことです。同様に、茨城県沖で地震が繰り返されているおり、東海第二原発許可の違法性も示していると解するべきです。
 第四に、9月末に再稼働予定であった大飯原発3号機の蒸気発生器の配管に「亀裂」が見つかり、関西電力が再稼働を止めている事実です。原因は老朽化による減肉、腐食、損傷によるもので、12月で30年を超した大飯3号機の配管にさえ「亀裂」があることから、2022年で44年となる東海第二原発の稼働は危険極まりないことを示しています。
 以上の理由から、原電は、住民の安全を守る社会的責任を果たすために、東海第二原発の再稼働は止めるよう強く求めます。
 これまでの質問、および今回の四つの事実に反論や申し開きがあれば、郵送(返信封筒付)または下記のメールアドレスにお送りください。